2012年12月08日

経済ってそういうことだったのか会議 日本経済新聞社 佐藤雅彦・竹中平蔵



 「だんご三兄弟」で有名な広告クリエーターの佐藤雅彦さんと、大学教授、大臣などを務められた竹中平蔵さんによる、経済に関する対談です。

 まあ、ハッキリ言って系統だってはいないので、参考書としては使えませんが、経済学ってとっつきにくそうと思ってる人にとっては、平易な言葉で解説してくれているので、分かりやすいです。

  "「佐藤さん、エコノミクスって、ギリシャ語の"オイコノミコス[oikonomikos]"から来ているんです。オイコノミコスとはどういう意味かといいますと、共同体のあり方、という意味なんです」" (5ページ)

 なるほど、経済学というとお金の学問かと思いきや、もともとは、人と人がどうやって一緒に生活していくかという学問だったわけですね。で、人と人が生活していくにあたって、お金の話も出てくるわけですね。

  "信じるという行為がなくなったらマネーってなくなっちゃうんです。" (20ページ)

 一万円札が使えるのは、一万円札を出す人と受け取る人が、一万円分の価値があると信用しているから使えるわけで、信用がなくなったらただの紙くずになるわけですね。不思議ですねえ。

 税金のことについても取り上げられています。

  "今の日本で言うと、人口の所得上位六%の人が、税金の四〇%を払っているんです。" (101ページ)

 多く稼いだ人が税金を多く払えというシステムだと、稼ぐ人のやる気をなくさせるし、やる気のある人が海外へ移転しちゃうのではないかというわけですね。実際、税率の低いシンガポールとか香港に移転してる人や企業はいるわけで。税は政治と密接に絡むので難しいですねえ。

 その他、アメリカ、ユーロ圏、アジア圏の経済についても書いてあります。

 ユーロ圏に関しては、経済の地域差がある中で通貨を統合することの難しさについて解説があり、この本は2002年に書かれたものですが、最近のギリシャ問題を見透かしたような記述があります。

  "それにしてもこのユーロ統一は、結果としてヨーロッパにとって吉とでるんでしょうか、凶となるんでしょうか。われわれ地球に住んでいる人間にとって、よいことなのでしょうか、どうでしょうか。意外と早いうちに最初の結論がでるような気がします。" (198ページ)

 また、本筋とは外れますが、東京湾のアクアラインについての記述が面白かったです。

  "あの橋は半分トンネルで半分橋という妙なつくりになってますけど、あれはセメント会社と鉄鋼会社が半分ずつお金を出したから" (269ページ)

 ウソみたいな話ですけど、本当らしいです。すごいですねえ。

 こんな風に、経済のあれこれについて、会話形式で解説してくれる本です。




posted by あごた at 20:48| Comment(0) | 経済
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